フランスで考えられた「ドライカット」とは・・・
私達は、普段は髪の毛の乾いた状態で生活しています。その自然な状態で、毛量・毛質・毛流・くせ等を把握しつつ、質感・量感と長さを同時にクリエイトし、ヘアスタイルを創る技法です。髪を一束ずつ細かいメッシュ状に引き出し、毛量を少しずつ削りながら毛先を点と点でつないで行く様な、緻密で「彫刻的なカット」と言えます。
イギリスで考えられた「ブラントカット」とは・・・
適度なウェットの髪の状態で、髪の毛をパネル状に引き出し、設計図(展開図)を考えて、髪の落ちる場所を計算しながら、線(ライン)でパネルをつないで構築していく技法です。万人向けでマニュアル化しやすい、とても合理的で「建設的なカット」と言えます。
アンディーヌではフランスで考えられたドライカットとイギリスで考えられたブラントカット、この2つの技法を基本とし、シザー(はさみ)を主に、時にはセニングシザー(すきばさみ)などのツールを駆使しヘアスタイルを創っていきます。
これによって、少し伸びるとすぐ重くなる場所も量感調整され、2、3ヶ月後の状態も考えつつ感じ取りながらカットし、形を整えますので、髪の毛が伸びてもあまり型崩れせず、「持続性の高い」ヘアスタイルになります。
また、シャンプー後、ドライヤーで自然に手ぐしで乾かしながら根元を起こし、毛先が収まるように入れ込むことで、シルエットが整い、この時点で形になるので、後のスタイリングがスムーズになり「再現性が高い」ヘアスタイルになります。
更に、お客様のプロポーションなどを考慮し、輪郭や骨格に溶け込みマッチする、デザイン性が高く、希望のヘアスタイルにより近い、「ベストバランスなヘア」を創る事が出来るのです。
ドライカットについて
通常はシャンプーの後、濡れた状態でカットを始めると思いますが、初めてのご来店時には、まず、全身のバランス、カウンセリング時に頭の骨格などを確認しつつ、髪の毛のドライの状態で毛流、毛量、毛質や前回のカットの状態、などを把握し、髪とよく相談しながら、求めるスタイルに最短で到達できるよう毛量と長さを同時にカットしていきます。
まず、求めるスタイルをイメージし予測しながら、細かく量感調整します。
その後、長さを決めるのですが、毛先の質感等も加味しつつ、ダメージレスなカットを心がけております。
ドライカットとはすべてにおいて、ドライのままでのカットという事ではなく、求めるスタイルや、長さのチェンジなど、臨機応変に対処させて頂く為、表面や毛先のみをウエットにし、
その方の本当の毛質などを把握させていただくこともあります。
なぜなら、ダメージヘア等ではオーバードライが過ぎますと、カット時に更にダメージにつながりやすい場合もあるからなのです。
しかしながら、本来、ドライカットやウエットカットなどとあまり偏らずに、互いの良い点を取り入れ、複合しつつ、最良のスタイルに仕上げるべきであると思います。
どのような職業でもそうだと思いますが、常に進歩し、進化して行くべきであると思います。
簡略化にて無駄のない、到達点の早いカットプロセスを試行錯誤した結果、現在はこのような方法となっております。
現在では、ドライの状態にて毛質、毛量、毛流などの状態を把握しつつ、カット(毛先を細くする)していくという考え方です。(アンディーヌドライカット)一束づつ細かく彫刻を削るようにカットしていきますので、特にご新規の方、髪の多い方、大幅なスタイルチェンジの場合は、時間がかかります。
カットの技法は、その時の流行やへアスタイル、その方々で変化してしかるべきです。
よって、マニュアル的な一辺倒な仕事ではなく、一名一名をオートクチュール的に、その方にとって、今現在のベストなスタイルに仕上げるべきであると思っております。
また常に注意している事は、仕上がったスタイルに対し、輪郭や身長とのバランス、ライフスタイルや性格なども反映されるべきとも考えます。
なぜならそのヘアスタイルは、そこから一ヶ月~数ヶ月、お客様の頭から離れない訳で、毎日お付き合いして行かなくてはならないからです。
また、どの角度から見ても「格好の良い形」になっていると言う事まで考えなくてはなりません。
それ故に、お客様自身のみばかりではなく、更に周りの方々へも影響力のあるスタイル創りに努めたいと思っております。